頭頂のマルマ / アディパティ
頭頂のマルマ / アディパティ
〜マルマヨーガの話〜 vol.18 2020年6月2日
身体の中心を貫く最も大きなプラーナの流れ(=スシュムナー=中央脈管)が外側に向かって開いている場所ですので、古くからインドでは、この孔(=大泉門=頭頂のマルマ / アディパティ )を通って霊魂が身体にはいり、心臓に宿る、とされています。武術では、相手に最大のダメージを与えるポイントであり、即死の急所です。
夜、家に帰って薄暗い部屋にはいる時、一番先に何をしますか?ドアの近くにある電気のスイッチを手探りで探して、まずは部屋の照明をつけますよね。身体にプラーナを流していく時も、まず初めにするのがそれです。全身のプラーナのスイッチをいれる場所。それが、頭頂のマルマ / アディパティ です。
アディパティの意味は、アディ=最高の、パティ=主。その場所は、赤ちゃんで言うと大泉門にあたります。頭蓋骨は、いくつもの骨が縫合で連結されて出来ていますが、赤ちゃんの頃はこの縫合が完全に噛み合っておらず、特に頭頂の部分が大きく開いています。そこが大泉門ですが、二歳頃までに次第に閉じていきます。頭頂で前頭骨と左右の頭頂骨の交わるところが頭頂のマルマ / アディパティです。ただし、このマルマの場所については諸説あります。頭頂のマルマ / アディパティ の位置を大泉門とするのは、伊藤先生の研究によって導き出された現時点での考えです。
全身のプラーナの流れを一瞬で断ってしまうことのできるこのマルマ。しかし、マルマは急所であると同時に、生命力を高めることのできるツボでもあります。頭頂のマルマ / アディパティ にやさしく触れ、そこに集中するポーズ(=アーサナ)をとり、光のイメージングと集中を行います。プラーナのエネルギーが集まると、日々の生活習慣などで蓄積したマルマのダメージは回復して行きます。
(※このブログ内の伊藤武先生のイラストは全て掲載許可を得ています)
試しに一度、夜、家に帰って薄暗い部屋にはいる時、部屋の電気のスイッチを押さずにはいってみてください。どんな感じがするでしょうか。マルマヨーガをする時に、最初に頭頂のマルマ / アディパティ に触れてから始めないことは、私にとってはそんな感覚です。続けて行くと、これを読んでくださっている皆さんも、そんな風に思うようになるかも知れません。
様々なヨーガの流派やスタイルがあり、それぞれに決まった形や、そこにこめられた深い意味があります。その全てと、それを真摯に実践することが素晴らしいと思います。
私は、マルマヨーガが面白いなと思います。単純に、好きなのです。
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Yogini Ai
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