Yogini愛の天然生活

かざらない、そのままの自分にぴったりフィットする言葉をつづります

スロー・デス・カフェ@京都2019.2.6 開催レポート

 

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 京都トコ会館 / ヨガスタジオFIVE ELEMENTSにて、「スロー・デス・カフェ」を開催しました。「スロー・デス・カフェ」とは、「死から生の意味を考える」きっかけをつくるムーブメントです。ナビゲートしてくださったのは、上野 宗則 / Ueno Munenori  さん。
 
 「スロー・デス・カフェ」って何??初めて目にする方にはハテナ?がいっぱいの言葉だと思います。興味をもってくださった方は、この後しばらくお付き合いいただけると、その意味がゆっくりわかってくるかも知れないデス。
 
 これを書く目的は、『私もスロー・デス・カフェをやってみたい!』と思う仲間を増やすこと。そのために、「スロー・デス・カフェ」の感想だけではなく、上野さんの魅力にもフォーカスしてみようと思います。
 
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上野 宗則 / Ueno Munenori さんの紹介

1966年北九州市生まれ。株式会社素敬代表取締役社長。「ナースのためのエンゼルメイク・アカデミア」主宰。「SOKEIパブリッシング」発行人。「ゆっくり小学校」ようむ員。父親の死によって遺族となった経験から、死化粧用品などご遺体ケアの商品や看取りに立ち会う医療者のための講習会を企画。日本における“デス・カフェ”の先駆け「スロー・デス・カフェ」を開店し、店主に。文化人類学者の辻信一氏と「スロー・スモール・シンプル」の思想を伝える書籍や映像作品の制作を共にしながら、それらを世に問う場「ゆっくり小学校」を立ち上げた。農的な暮らしを楽しく社会に広める道具づくりにも励む。著書に『エンゼルケアのエビデンス!?』(SOKEIパブリッシング)がある。趣味はぶらぶら。民藝や現代アートが好き。
 
●ゆっくり小学校とは?
上野さんがようむ員を務める学校の紹介。先に、ゆっくりwebとは?を読んでもらった方が、その活動の意味がわかりやすいかも知れません。
 
●ゆっくりwebとは?
上野さんの言葉で、「スロー」な思想の大切さがわかりやすく説明されています。お人柄も表れていて好感のもてる文章です。
 
 上野さんの話は、5割が冗談で、4割が誰かの言葉やエピソードの紹介デス。だからこそ、残りの1割=上野さんの優しさや思いやりからくる言葉と沈黙は、聴く人の胸に深く響いてきます。
 
 先日のスロー・デス・カフェでは、なんと前日の時点で280枚ものスライドが準備されていたそうです。さすがに、3時間でそれを全部紹介するのは無理….ということで、夜遅くまでかけて削る作業をされたとのこと。想いがあふれています。
 
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で、「スロー・デス・カフェ」って何でしたっけ?
 
 〜ゆっくりwebより〜
 
 「スロー・デス・カフェ」と聞いて、ピンと来る人は誰もいないでしょう。かなり怪しい名前ですもんね。「スロー・デス・カフェ」とは、その名の通り、ゆっくりと死について考え、思いを馳せる“メメント・モリ”な円居の場のことを言います。
 
 メメント・モリというラテン語は「死を想え」と訳されますが、「死について想うことは生きることを想うこと」といったニュアンスを含んでいて、わたしたちに「死生観」を持つ大切さを教えてくれる言葉です。

 「死生観」とは死から生を省察し、生きる意味や生きる姿勢を養うってことですが、「スロー・デス・カフェ」とは、まさに「死から生の意味を考える」きっかけをつくるムーブメントなのです。
 
 続きを読みたい方はこちら↓
 
「スロー・デス・カフェ」とは? / ゆっくりweb 
http://yukkuri-web.com/slowdeathcafe
 
 
 「スロー・デス・カフェ」では、一人一人が主役。これは、初めて参加してみて私が感じたこと。
 
 上野さんは、スライドを使いながら沢山の話を聞かせてくださいます。けれど、「詰め込まれている」感じはしません。あらゆる方向に話題を広げ、一人一人の想像力を刺激することによって逆に「引きだしてもらっている」、と感じます。眠っていた記憶や、向き合いたくないと恐れる気持ちを、優しく導いてもらうような安心感があったんです。
 
 音楽があったらいいな。そんな提案をしてくださった上野さん。そこで会の始まりは、上野さんによる詩の朗読に続いて、私が、亡くなった甥っ子からもらったメッセージの歌を唄いました。終わりには皆んなで、「見上げてごらん夜の星を」を唄いました。皆んなの気持ちが触れ合って一つになったように感じました。まるで言葉のない会話のように.....
 
 上野さんいわく、「スロー・デス・カフェ」は、安心してかなしめる場所。死の経験値や死生観は人によって様々だけれど、死について話し合うことによって、人と人がゆるやかにつながることができる場所。死を通して生きることを学ぶ場所。
 
 この記事の最後に、私とつながりのある方からの感想をいくつかご紹介するので、ゆっくりと読んでみてください。グループワークや、一人の瞑想時間で、死にまつわる様々な感情の記憶と向き合った後の言葉は、心が生き生きと感じられて、切なく美しいデス。
 
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スロー・デス・カフェをやってみよう!
 
 何人かの方が、『私もスロー・デス・カフェをひらきたいと思った』とおっしゃっていました。上野さんは、皆さんが自発的に「スロー・デス・カフェ」をやってくれることを願っています。死について話すことが、もっと身近で気軽にできるようになればいい。私もそんな気持ちを込めて、出来れば今年のうちに自主開催できればと考えています。
 
 そこで私なりに、上野さんの「スロー・デス・カフェ」に参加してみて感じたことをまとめて、「スロー・デス・カフェ」を良い場にするためのポイントを書いてみようと思います。
 
1. 自分らしくマイペース
 「スロー・デス・カフェ」だからと言って、無理に、辛かった過去の話をする必要はない。機が熟せば少しのきっかけで、内にある言葉が解放されるのではないかと思う。一人一人が、その人らしく、マイペースでいられる「場」と、「死から生の意味を考える」というテーマだけを与えてあげよう。
 
2. キーワードはなるべく沢山
 人によってどんな言葉が心に響くかわからない。愛と思いやりをもって、一人一人の心に優しく触れることのできそうなキーワード(例えば「詩」「絵本」「曲」「自分の体験談」など、死にまつわる話をなんでも)を、なるべく沢山準備してみよう。
 
3. 心のこもったお菓子とお茶
 心を繊細に扱ってあげたい場面には、手づくりの温もりが感じられる飲み物と食べ物がぴったり。クッキーとお茶でもいい。皆んなで「美味しいね」って共有できる何かがあれば、心が柔らかくなる。
 
4. 心や体をほぐすこと
 音楽・唄・ヨガなど、感覚を刺激し、体を使うことをして、心と体をリラックスさせてあげる。そうすると、より、心の深いところにある愛=悲しみに触れることができる。
 
 これは、あくまでも私のメモなので、興味のある方だけ、参考にしてもらえたらと思います。これから一緒に「スロー・デス・カフェ」を開いてみたい仲間も募集中デス!
 
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感謝の言葉
 
 感謝の気持ちを伝えたい人が、あとお二人いらっしゃいます。
 
今回、お菓子を作ってくださったのは、菜食料理店サルーテの安田尚美さん。
 
珈琲を淹れてくださったのは珈琲焙煎人の杉山佳苗さん。
 
お二人が100%の誠実さで共に動いてくださったことで、この場は素晴らしいものになりました。心から、ありがとうございました。
 
 最後に改めて.....。上野さん、お忙しい中、私たちに貴重な機会を与えてくださってありがとうございました。感謝の気持ちでいっぱいデス!これからも、上野さんの素晴らしい活動を心から応援しています!

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参加者の方々の感想
(お一人ずつ確認して掲載の許可をいただいています)

 『昨日は本当に良い時間をありがとうございました。良い涙が私を洗い流し、美しい唄や優しい人との繋がりは、自分の本質に近づく貴重な経験です。どうしてもそこに足を運びたかった自分が、そこを求めていたんだなぁと思います。生きているということは素晴らしいですね。愛おしい時間をありがとうございました。』

 『今日は素敵な機会をありがとうございました!少し聞いてもらった弟のこと、そのあとの逢いに行くワークで、涙が止まらなくなって、あ、私あの時幼いながらに悲しみに蓋をしたんやなーって思いました。かなしむってあったかい行為なんやな。って。実際、お腹がポカポカしてきて不思議でした。』

 『素晴らしいイベントを立ち上げて頂いてありがとうございました!前から上野さんのスローデスカフェに参加したかったので、ほんと渡りに舟という感じで参加しました。渡部さんのお話も上野さんのお話も心にジーンと響いて皆さんといい時間を共有出来ました。来週から東京に行くので京都で参加する最後のイベントに相応しくとてもスペシャリティでした。自分自身人にこのような話をした事がなく、一つ殻を抜けたような前に進めた気がしました。ありがとうございました。』

 『今日ね、死んだらお葬式で人からどんな言葉をかけてもらいたい?って聞かれて私は言葉はいらないなって思いました。言葉はいらないから ただ触れてほしい。だって私の大切な人が死んだ時に言葉で何か伝えたいなんて思わないし ただただ触れていたいもの。小学校の時、病院のベッドで点滴や機械に繋がる管だらけになっている祖父の手を握りたいって衝動が起きながら、私が触れたら管が取れちゃうんじゃないかって、祖父の手に触れることなく最後のお別れになってしまったのがずっと心残りで、それ以降私は触れたい人には触れまくっています(笑)今日は最初のワークの中で祖父に触れることができました。やがて想うたびに肉体はなくても触れ合うことができるってわかって本当に良かった。愛さん、本当にありがとう。』

 『今日は素晴らしい機会をありがとう。行って本当に良かった!私はね、大学の時に自死という形で亡くした友人のこと。彼は出会ってしばらくで居なくなってしまったのだけれど、私に好意を持ってくれてたのわかってた。もう少し知っていってお付き合いできるかもな?と私は思ってたけど、遅かったんだよね...その後悔が今の私を作ってるとも思う。そして、3年前に亡くした父のこと。親が亡くなるって、大きなことだと思ったけど、母を支えてそれからをやっていくことだけを見てて、今でも悲しめていないのかもなと思ってる。愛ちゃんは、ご両親とも亡くされてたんだね....。そして、甥っ子さんのことも。愛ちゃんにどう言葉をかけていいものか、それが出来なかった私を、ごめんなさい。それも今日思ったよ。今日もまだ、うまく文字にできなくて、ごめんね。みんな色んな思いを抱えながら、生きてる。今日のシェアで、なんかちょっと忘れかけてしまっていた、それを感じさせてもらったよ。それが美しいなぁと。』

 『今日は京都トコ会館で、ゆっくりと死を想う今日スローデスカフェに行ってきました。上野宗則さんナビゲーター。とてもユニークで笑い泣きしました。渡部愛さん主催。その名の通り顔、全身からからハートが滲み出てるお方。横顔見るだけで癒されてました。そして、たっくさんの参加者さん。それぞれに色々な物語があり、月9ドラマやん🎵って感動してました。私は4年前、大切な大切な大切な親友を癌で亡くしました。幼子残して。。でももう4年。普通に話せるようになったし、先日の命日もまさかの、まさかの忘れてしまうという。。。あり得ないことをしちゃいました。。もう悲しみにくれる日はないだろうと思って、密かに気になっていたイベントに参加してみました。あかん~、出た出た~涙(笑)まだまだ泣けるんや私、と思った。もしも今、あなたやあなたの周りで悲しみにくれてる方がいれば、悲しみに蓋をせず、一緒に泣いてあげて欲しいです。泣けなくなるまで。でも今日の涙は、前と違って、ただただ悲しくて泣くのやなかった。親友は、私の胸の中にいつもいることがわかり←ホントだよ🎵
嬉しくて嬉しくの涙かな、うまく伝えられないけど。私の人生において、こんなにも大切な友に出逢えたこと、改めて幸せに思います。友から学んだ、模索中やけど、微力ながら私にできること、頑張っていきたいな、と思っています。今日ご一緒して下さった方、一期一会に感謝しています。』

 『死について 語り合うことって 普段 あまりないこと。私は死んだらどこへいくのか、私の大切な人たちは どこへいったのか、、沈黙の人となった あの人は 今 どこにいるの。なぜか この Slow Death Cafe という イベントに 以前から 興味があった。何も あえて そんな かなしそうな cafeに 行かなくてもと 思う人もたくさん いるだろうな。だけど なぜか あえて そこに 向き合いたい人も たくさん いるだろうな。辞書では 「かなしい」という言葉に 3つ の 漢字があった。悲しい・哀しい・愛しい。私は この日、すごく愛しかった。3年前に旅立った ふーちゃんに会えて すごく愛しかった。ごめんなさい と 泣く私に 「かまへんかまへん、おばあちゃんは かまへんわ」(いいよいいよ、おばあちゃんはいいよ)と。ありがとう、やっとその言葉で ふーちゃんが 微笑んでる。後悔、情けなさ、感謝、巡り、流れる水のように。佳苗さんのコーヒー、尚美さんのお菓子、苦く、甘く 、ハートがほろっと なりました。想いを文字にするのが苦手なのであとは 心の中に記録します。これは 私の備忘録でもあり
いつか この Slow Death Cafe を地元に来てもらいたいなという 夢への 種まき。今日も 愛の中で生きているよろこび。ありがとう。感謝しています。』